福岡市東区  水町ガーデン 永嶋 義範

バラ と 私  

 本格的に水町ガーデンのバラと向き合い出してちょうど丸5年。令和2年は私としては1か月半におよぶ入院に始まり、突然のコロナ禍とも接近遭遇の憂き目にも会いながらも、退院翌日よりバラの手入れ開始。

 その甲斐あつて春バラはまずまずの咲き方でした。本来であれば秋の為に短めに切り花として切り出すのを、考え無しに長めの枝をつけ切り出した結果、少なからずバラにストレスをかけていたと思われます。

 加えて7月の長梅雨による黒点病の蔓延と独自の病葉全摘、8月の猛暑による葉落ちで秋の本剪定時には折り曲げ剪定ができず、秋のバラは花も小さくステムも伸び悩み散々の結果でした。

 コロナ禍の隙間をぬい、これからも地植えと上手に付き合いつつ、今後のばら展コンテストへの全種目出品を目指してバラ作りに励むとともに、他の会員の元肥入れや剪定の応援などには見習うべき事が多数あるので積極的に参加したいと思っております。

バラ と 私  

(全文) 永嶋 義範 令和3年1月4日

 本格的に水町ガーデンのバラと向き合い出してちょうど丸5年。一人での庭(バラ、芝生、植木、植物など)の手入れやお世話は只今も継続中です。コロナ禍に脅かされた令和2年1年間のバラ栽培を振り返れば「天候に助けられ、やられた」ということです。台風が接近する前は万全の対策を施し対応したものの台風の進路がそれて直接被害少な買ったのは良かったが、その代わり猛暑続きで大ダメージを受けました。雨についても北九州、筑後は降れど福岡市は特にレーダー見ても薄青止まりで降水量不足の日が多く、バラには悪影響だったと思います。

続きを読む

 地植え中心の水町ガーデンの場合は尚更で、就業時間についても6/15より9/15まではサマータイムという事で26度C以上の高温の時間帯(10時より17時まで)を避けバラの手入れを行う事を実行しました。消毒と水やりは17時から20時の間に限定するも、8月の降雨記録4日間で福岡市東区周辺49mmを考えると、朝晩2回の水やりをすべきだったと後悔の念しきり。

…病虫害についても、うどんこ病は出なかつたものの長梅雨では黒点病が蔓延し、それによる被害を恐れ病葉全摘をしたのと、8月の猛暑にて残りの葉つぱを落としたのが、バラ成育不良の最大要因と思われます。

 秋の本剪定は9月の3.8.9.10.14の5日間にて行いました。上部に残っている葉が少ないため折り曲げ剪定ができず良芽を確保できないまま、今ある枝の中で発育良、強めの枝2本ずつに芽出しバサミを2~3ケ所入れざるを得ず、新芽の出方や遅れを不安視しておりましたが、予想は的中し、加えて全体的にステムの伸び不足も発生。10月上旬を迎えても蕾は小さくステムが伸び切らず、花枝直しの添え棒、添え木立てもほとんどコンテスト前日までつけ直しの連続で、コンテスト3日間は殆ど3分~5分咲きまで切り出していたと思います。

 反面、昨年蕾の食害を受けた害虫についてはダニ少なしオオタバコガ,アザミウマ少なし(コンテスト前1か月オルトラン、スタークル粒剤の効果有り)と思います。今後もこのルーティーンは継続します。肥料は土壌分析後不足分は相当補充したつもりでしたが結果出ず、全域最低でも1.2~1.5mの深さがあるバラ花壇は今現在でも十分な柔らかさを保ってはいますが思うようなバラの成育は望めておらず、今後の対策として株元周辺直径60㎝、深さ60cmの用土変更と肥料の再検討を考えております。

 バラ栽培に不可欠な消毒の元となる農薬も殺菌、殺虫,殺ダニ各10種以上ほとんど同種類を継続中のため、本年度買い足しなしで使い切り、来年度品目変更の予定です。そのためJA多々良店入口に設置してある端末の農薬アプリを活用中で、雨で休みの日は担当者共々最近の売れ筋農薬を閲覧検討中。又少し使いこなせるようになつた「スマホ検索」には随分と重宝しております。若者同様手離さずにはいられない状態です。分からない事があれば即「音声認識機能」を駆使しやり方を確認。使いやすい道具、肥料(売れ筋NO.1)を使う様にしております。多少食い付き気味の感有り注意必要。

 秋のバラ展3日間はそれなりの本数を切りだすことが出来はしましたが苦労の連続で、前日より3分咲きのバラを切りだし温水70ℓポリバケツに付け込んだり、当日も間際まで花弁をひらかすのも自分で色々経験でき、次の春、秋のバラ展に結果を出したいと思っております。

 土壌分析も即行いました。秋のばら展後11月に入りJAに持ち込み検査依頼、その結果は「リン酸過多、マグネシュウム、カリ不足」というものでした。今冬の元肥より露地植えにMg,K施肥追加しております。来春春のバラの動向が楽しみです。今年の秋のばら展は先輩方の綺麗なバラは勿論健在であるし、経験の浅い方の良花の出展が目立ち、私の失いかけた闘志が再燃しております。 気づけばバラへの思い入れがHTへ偏りがちで、Min、FLもいつの間にかに激減しておりコンテスト全種目を目指すには分け隔てなく関心を持つ様ステム60cm以上を確保、花弁に色染み、傷をつけぬよう袋掛けを行う事を心掛けます。

 最後に道具は大切にいつも綺麗にし、切れ味には特に気を付け使いまわしはしない。使用後は水洗いし刃先のあく取りをし乾いた布で拭き上げ油さし、手動噴霧器は使用後に真水にて1分間噴霧、動力噴霧機は同じく真水にて15秒間作動の繰り返しで余水ホースよりの水の色が無色になるまでしホース内残をなくす事、スコップ、鍬などの道具も雨ざらしにせず物置格納を今現在も心掛けております。

 これから先も奥様(水町敏江様)のお写真の前に、大好きだったHTバラを完璧な状態で日々お届けできるよう努力したいと思っております。


.
.